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海外に向けたブランディング

元サッカー選手の中田英寿選手といえば、
スポーツにうとい私でも知っている有名な選手ですが、
この中田さんが立ち上げた日本酒ブランド「N」について紹介します。

いま欧米では日本食ブームではありますが、
日本酒は温度管理が不十分で美味しさが伝わらなかったり、
種類や特徴など知識も伝えきれず、
手間暇のわりには低価格で売られてしまっている状況で、
日本の蔵元たちがうまく海外展開できない現実があるそうです。


それを残念に思った中田さんが、
日本全国の300以上の蔵元を訪れた知識と経験をもとに、
外国人にも覚えやすいネーミングで、プロデュースしたのがこの「N」という日本酒です。

この日本酒は、品質管理をきちんとできる
レストランにしか卸さないというルールを設けて提供しています。

また、1本17万円で、限定1000本、最低価格も設定しているそうです。

それだけを聞くと、そんな高くして売れるのかしら?
それとも儲けたいから?と一瞬思ってしまいましたが、

これには理由があり、

・日本での市場はすでに出来上がっているけれど、
 海外での市場はこれからなので、海外でのブランディングは高級市場を作っていくこと

・ワイン市場のように幅広い価格帯をつくっていくこと

・最高級を知ってもらうことをきっかけにして、そのほかの銘柄にも興味をもってもらうこと


という、中田さんの戦略だそうです。


これまでも
海外で日本酒バーを期間限定で開店したり、
ワインセラーと同じように、きちんと温度管理できる日本酒セラーを開発したり、
日本酒を学んで自分の好みを探す「SAKENOMY」というアプリを開発したり、
と様々な角度で日本酒を広めようと活動しています。


日本酒の美味しさを世界中の人に知ってもらいたいという
中田さんや蔵元の思いにはじめは単に共感する程度でしたが、
一個人がそこまでやろうとしている、その熱意やブランディングのスケールの大きさを知り、

いつか、ワインと同じように、世界中のどこのレストランにも日本酒があり、
日本酒に親しむ人が増やしたいという中田さんの夢が叶えば素晴らしい、応援したい気持ちになりました。

以上、ブランディングについてでした。


H.M