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ジェンダー平等への流れと取り組み。

世界的にもそして日本でも、美容業界は「ジェンダーレス」の方向に
進みつつあります。
男性向けの「メンズコスメ」が発売されたり、
コスメブランドのイメージモデルに男性が起用されたりなど、
少し前までは「コスメ・美容は女性がするもの」という意識が
変わりつつあるように感じます。

コロナ禍でテレワークをするようになり、ビデオ会議で自分の顔を見る機会が増え、
見た目に気を使う男性が増えたという影響もあるでしょう。
また、家にいる時間が増え、女性もメイクする機会が減ったため、
美容業界も次なるターゲットとして男性を狙っているという影響もあると思います。

上記の理由に加え、SDGsの目標5「ジェンダー平等」への取り組みの一環として、
ジェンダーレス化を推進している企業も多くあります。
その例として、AppBrewが展開する「LIPS」というサービスをご紹介します。

ご存知の方も多いと思いますが、
LIPSは2017年にコスメ・美容のクチコミアプリとしてサービスを開始し、
2021年3月で700万ダウンロードを達成した
国内最大級の美容プラットフォームです。
https://lipscosme.com/

最近LIPSの方とお話する機会があり、
LIPSのサービスコンセプトが今年から変更になったと説明を受けました。

以下、新コンセプトを引用致します。
「*なりたい自分を もっと、自由に。*
LIPSは性別年齢問わず『なりたい自分』を追いかける人のために
テクノロジーによって最適な情報を皆様にお届けしています。
LIPSを通じて『なりたい自分に近づける』心地よい体験を提供することが私たちの使命です。」

美容メディアであるにも関わらず「かわいさ」「美しさ」をうたわずに
「なりたい自分」をゴールに設定した点にも舌を巻きましたが、
なによりも「性別を問わない」という点に非常に感銘を受けました。

LIPSの新サービスコンセプトの優れている点は、
SDGsの目標5「ジェンダー平等」への取り組みであると同時に、
サービスコンセプトを達成できればLIPSのユーザーに男性を取り込むことができるからです。
現状のLIPSユーザーは98%が男性。もし男性も新規で獲得できれば大きな市場が広がります。
つまり、SDGsに取り組むこと・企業の目的である「利潤の追求」が同時に行えるのです。

では、上記サービスコンセプトを掲げたLIPSが具体的に
どんなアクションをしているかの例をご紹介致します。
先日、LIPSのSNSアカウントで下記記事が投稿されました。
「コスメ3つで出来る男性メイク」
https://twitter.com/lipsjp/status/1400044522730573831
https://www.instagram.com/p/CPnYhPlLjBV/

男性でも違和感なくメイクを始められる方法として、
・コンシーラーでクマや気になるところを隠す
・涙袋を描く
・眉毛を描く
といったメイクの基礎を、プチプラコスメを使いながら紹介しています。

プチプラブランドを使うことでハードルを下げながらも、
涙袋を描くというメイクのトレンドをおさえているところに唸らされました。

こういう小さなところからでも、「男性でもメイクしても良い」という
当たり前を作っていくことが「男らしさ」「女らしさ」の垣根を越え、
ジェンダー平等につながるのではないかと思います。

F.I