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編集でさまざまな印象に色づく、動画のお話

皆さん、動画というと何を思い浮かべますか?
自分で撮影したスマホのムービー、TV、YouTubeなどの配信、SNSでのショート動画…。
見る場所も、長さも、内容も、実にさまざまなものがあります。

そんな中、私は普段もっぱらYouTubeやTwitchといった配信サイトの動画を視聴していて
お気に入りのストリーマーの方もたくさんいるのですが、
先日、その中のお一人が上げていた動画が面白かったので、
内容を共有いたします!

その方はお一人で活動されており、
普段はトーク形式で映画の紹介をされている方で、チャンネル登録者数は46万人程です。
基本は作品公式のあらすじに沿ってのストーリー紹介を、
公式から公開されているシーン画像を交えながら話してくれます。

撮影も自宅の一室、編集作業やアップロードも含め
全て個人で行なっている方だったのですが、
少し前にSNSにて「動画編集を手伝ってくれる方を募集」という告知がありました。
もともと投稿スパンも早い方だったので、
活動が広がる中で時間の制約など出てきたのかなと思って眺めていました。
そして書類選考やご本人との面談を経て、最終的に4名までに絞られたそうなのですが、
ここでようやく、私の話したい本題に戻ります。

今回、私が面白いなと思った動画は
「最終選考者4名が、同じ動画素材を題材に編集をした動画」です。
動画素材は6分程度の短いもので、それが4名分連続して繋がっています。
最初にこの動画の説明
(自分が編集してないよ!募集した人の中から選考で残った4人に頼んだよ!)
みたいな概要の話→カップヌードルを作って食べる(!?)
という内容なのですが、同じ動画なのに編集やテロップの内容・入れ方で
こうも印象が変わるかー!と個人的には新鮮かつ衝撃でした。
そもそも普段、同じ動画の編集違いをパターンで観られるなんていう機会は無いので…。

たとえば、ある方は喋っている内容を字幕のように小さめのテロップで
ほぼ全て入れ込んでいたので、電車の中など音が出せない環境でも楽しめるな〜とか、
文字で読めると難しいワードも認識しやすいなと感じたり。
また別の方は、喋っている内容そのままではなく、
ポイントのみテロップにして、いまこんなこと喋ってますよ〜
が一目で分かるようにしていたり。
またまた別の方は、喋っている内容への視聴者目線でのツッコミをテロップで入れたり。

テロップも、フォントの種類や色、大きさ、動きで
話している内容の印象が全然変わるので、
その辺りも比較すると面白かったです。

あとは演出面でも、効果音を入れるポイントや音の種類、
画面をモノクロにしたり、一時停止したり、アップにしたり引いてみたり。
編集でできる事がたくさんあるからこそ、どの部分で何を使うかのセンスがそれぞれに光り、
それら1つ1つが繋がった時の6分の動画の見え方が4本とも違ったので、
同じ場面を比較しては、その違いを楽しんでいました。

「十人十色」なんて諺もありますが、まさにそれを体現した動画だったなと思います。
私自身はグラフィックのデザイナーなので、動画編集の世界とはまた少し異なりますが、
複数名のデザイナーで一つの案件に臨み、同じテーマや商品に対して上げたデザインは
当たり前ですがお互い異なるものになります。
しかしそんな中でも「そういう表現があったか!」といった発見もあれば、
意図せず似たような表現をしていたことによって「やはり肝はここだよね」と納得したりと、
自分一人では気づけない自分の個性や、新しい世界に出会えるんだなと改めて感じました。

A.Y