
事業方針と商品のブランディング
森永製菓の「in ゼリー」、皆さんご存知かと思いますが
実はこの「in ゼリー」、2018年の3月からの商品名で
その前までは「ウイダーinゼリー」でした。
「ウイダーinゼリー」の方に、馴染みのある方も多いのではないかと思います。
なぜこのタイミングで商品からウイダーの名前とロゴを削ったかというと、
これから全社的に健康系の事業に力を入れていこうとする中で、
中心的な商品となるインゼリーにエンゼルマークを付けて、
森永ブランドの認知向上を図っていきたい、
という考えがあったからだそうです。
消費者の多くはパッケージの形状と、前面に大きく記載のある「in」の文字で
ブランドを判断しているため、販売に悪影響はほとんどないそうです。
ちなみに、商品認知率は9割近くあるそう。
そもそもウイダーはアメリカに本社のある、プロテインやサプリメントなどの
販売を手がける会社です。
1983年に森永製菓が健康分野に参入するために事業提携を開始し、
ウイダーブランドを使用したプロテインや健康・栄養食品を日本で製造・販売
することになりました。
ゼリー飲料はブランドを切り替えましたが、粉末状のプロテインやサプリメントは
ウイダーブランドでそのまま継続しているとのことです。
2030年までウイダーとの契約が続く一方で、契約が切れたときのリスクを考えて
早めにブランドスイッチをして、森永ブランドを根付かせるという思惑もあるようです。
ブランドスイッチをすることは、消費者が離れてしまったり
売上が落ち込んだりしてしまいかねない懸念があり、
発売より長年愛されているほど、なかなか難しいことですが、
この森永の例は、上手くブランドスイッチが出来ている例だなと思いました。
K.T