「マンホール聖戦」って知ってますか？

2022年春、静岡県三島市で 「マンホールを探してスマホで撮影・投稿する」というイベントが行われ、 家族連れなどを中心に、延べ約400人が参加しました。

スマホからWEBアプリでログインし、 実際の市内の地図上に表示されたマンホールの蓋を探して撮影し、投稿します。

投稿の際には、併せて蓋のサビ具合や、蓋周辺の亀裂などの劣化度合いを選択します。 参加者は、投稿数に応じてポイントを獲得し、 入賞者には地元の特産品や宿泊チケットなどの賞品が当たります。

これは三島市の下水道課が主催したイベントで、 マンホールの蓋の多くは高度経済長期に設置されたもので、耐用年数を超えており、 老朽化によって外れやすくなったり、すり減った表面でスリップするなどの危険が問題となっていますが、 その全ての点検作業を市や委託業者が目視で行うのは困難なため、 位置情報アプリを使った市民参加イベントという形で、データを集めようと行ったものです。

今回は市内約1万3000枚の蓋のうち、 車道や危険な場所にあるものを除いた、約1万枚の蓋が対象となりました。 従来の目視による検査方法では何年もかかる規模だそうでが、 6日間の開催の予定が、わずか2日間で対象のマンホールすべての画像がコンプリートされました。

自治体としては過去にも渋谷区や石川県加賀市などでも開催しており、 地味だけど、とても大切なインフラ整備に関することを市民参加で行うことは 子供ができる社会貢献としても好評で、毎回盛況だそうです。

こういった、難しいことではないけれど、実施するには時間や手間がかかることを ゲーム感覚の参加型イベントとして協力してもらうという発想はとてもいいなと思いました。

景品目当てというだけでなく、参加すること自体が楽しいと思えるイベントは、 プロモーションのアイデアなどを考えるヒントにもなる事例かなと思いました。

三島市のイベント案内ページ 　https://www.city.mishima.shizuoka.jp/ipn050537.html

M.Y